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増井早知峰さんの自己紹介

7月14日、村井副知事を表敬訪問した際に、まつぼっくり合唱団の保護者、増井さんをことをご紹介しました。その時にお渡しした自己紹介文をご本人の了解を得ましたので、お読みください。

はじめまして。増井早知峰と申します。 このたびは私の尊敬する荒井敦子先生からご縁を賜り、このようなかたちで自己紹介をさせて頂きます。

私は鳥取県倉吉市出身、上智大学卒業、その後米国ペンシルヴァニア大学大学院で造園を学び、スイス、イタリア、東京で造園の実務に携わった後、奈良の斑鳩の庭師、牧岡一生氏と出会い、氏の下で庭師修行を経て独立、現在に至っています。

現在、宇陀市大宇陀の重伝建地区に古い家を改修して住み、職住一体の生活をしています。

イタリア在住中、トリノ大学で非常勤講師をする傍ら、イタリア語で『山川草木San Sen Sou Moku 』という本を上梓しました。初版2007年、昨年2022年第ニ版。日本の庭とはどのような自然の見方をして成り立っているのかを紹介したものです。

イタリアとのご縁は続き、コロナ禍に遭遇するまでは毎年イタリアでのセミナーを続けていました。そして今年、コロナ禍が一段落したところで、再びイタリア、さらにフランスでのセミナーを依頼され、4月後半の二週間かけて両地で行い、先日帰国しました。   

イタリアのセミナーの拠点はモンツァという町にある園芸農業学校です。一方フランスのセミナーはリヨンの南の園芸の職業訓練校でした。日本の庭について、主に地形の作り方、石組み、剪定の仕方について実技中心で教えました。イタリア人、フランス人ともに、日本の庭に対する関心と日本の庭づくりの精神と技術を学びたいという熱意は並々ならぬものがあります。

コロナ禍をとりあえず乗り越えた今、世界の人々はまた日本のことをより深く知ろうと歩みよりつつあると思います。

私も親方の牧岡一生氏とのご縁で奈良の依水園に出入りさせて頂いていますが、この庭を訪れる外国人が一様に感動されるさまを目の当たりにしています。

庭には、特に日本の庭には、自然の力を借りて自然に寄り添って生きるという知恵と伝統の技があるのだ、それを今回のイタリア、フランスでの庭仕事を通してあらためて確信します。我々日本人がそのことをもし忘れつつあるのであれば、我々もそのことにもう一度向き合うべきだとつくづく感じます。

私は、奈良市から橿原、明日香、吉野、川上、五條、そして地元大宇陀、菟田野、室生と、実に日本の心のふるさととも言える地域で、地元の自然、歴史、庭を愛するお客様のために庭仕事をすることができ、本当に光栄です。

今後も庭を通して奈良で生まれた和の精神を世界と共有し、それによって世界の平和と自然とのより豊かな共生に少しでも貢献できればと願っています。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

(フランスの新聞にも掲載されました)

早知峰GARDEN+LANDSCAPE

代表 増井早知峰

氏名: 増井早知峰(マスイサチミネ)

住所: 〒633-2178 奈良県宇陀市大宇陀下中2211

電話: 090 4277 3375